AGCチェック
民生用のビデオ録画機器では入力信号の精度が保障されていないため、著しくレベルの狂った信号でもそれなりに録画する必要があり、AGC(Auto Gain Control 自動利得制御)回路が内蔵されています。AGCの方式にはピークレベルを一定に抑えるもの、平均レベルを一定に抑えるもの、同期パルスのレベルを一定に保つもの、それらを組み合わせたものなど色々ありますが、本ディスクでは仕組み上同期パルスのレベルを操作することはできませんので、ピーク及び平均値AGCの利き方をチェックするための信号を、輝度、クロマ各10種計20種収録しています。

映像のデジタル化等により、AGCの必要性は無くなりつつあり、かえって輝度のふらつきなどの悪影響の方が大きくなっています。この信号はその悪影響の有無、程度をチェックするためのものです。

注1:アナログビデオなどでは再生時にもAGCがかかっているものがありましたが、DVDの場合は再生時にAGCがかかることはありません。

注2:アナログテレビ放送は映像信号をAM変調していますので、(チューナーでの)AGCは必須です。ただしこの場合は映像信号を反転し同期パルスが外側に来るようにして変調しているため、簡単で精度の高いAGCが可能です。


輝度AGC

輝度

中央に十字形の階段波形があり1段のレベルは10IRE、中央は50IREになっています。背景が3秒おきに0%(IRE)と所定のレベルに変化します。
レベルは25、50、75、100、109%の5種類で、背景全体のレベルが変わるものと、4つのスポット部分のみ変わるものあわせて10種類を収録しています。十字の部分のレベルを観測することによって、AGCの効き具合をチェックできます。

輝度AGC 信号波形

クロマAGC

クロマ

クロマのAGCをチェックするための信号です。仕組みは輝度に準じます。U,Vについてそれぞれ0.5、-0.5を100%として、25、50、75、100、106%の5種類のレベルになっています。コンポーネント信号で観測することを前提にしていますので、サブキャリアの振幅はきりのよい値にはなりません。

クロマAGC 信号波形
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