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Matrox社製P-650のTV-OUTを測定しました。OSはWindows XP SP2、ドライババージョンは111.00.114です。クローンモード/DVDMaxモードで測定しています。シグナルフォーマットはNTSC-Jが選べないためM/NTSCを選択しています。そのせいでセットアップ付で出力されています。設定はすべてデフォルトで行っています。再生はメディアプレーヤV9.0を使用しています。 | ||
コンポジット出力 | ||
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改良SMPTEカラーバーをみると輝度レベルは3%程度小さくなっています,クロマレベルは輝度に対して正確です。同期信号も同じ比率で小さいので、出力バッファのゲインが小さいのが原因と思われます。 7.5%セットアップがついています。-I,Q信号は正しく出ていますが、104%と-4%はともにが出力されていません。 全体にモアレがかかったような縞模様がありますが、カラーバーストの拡大波形を見ると、2倍補間後ほとんどフィルタリングされずに出力されているようです。輝度、サブキャリアとも同じようなので、2倍(27MHz)のデジタルNTSCエンコーダが使用されていると思われます。 クロマ位相はベクトルスコープの同期が取れないため、測定できません。この理由がバーストに高調波が多いせいか、周波数がずれているためかは不明です。ただしモニタ(TV)で表示するには全く問題ありません。 以下の測定は波形モニタのレベルを調整して行っています。 |
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ステアステップの5ステップの波形はフィルタがかかっていないため当然ですが素直な形をしています。フルスケールのランプ波形、変調ランプは、100%以上、0%以下がサプレスされています。 | |||
スイープ信号で輝度信号の帯域をチェックします。左上が水平スイープ、右上が垂直スイープ、下が低周波スイープです。 フィルタなしですから、広帯域ですが、エイリアスも4MHz付近から発生しています。 低周波スイープは問題なくでていますので、ラインとピクセルの対応は取れています。 |
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同じくクロマサブキャリアの帯域を調べます。左がI軸方向、右がQ軸方向の水平スイープです。I、Q共に同じ特性で-3db帯域幅が0.6MHz、水平解像度の目安となる-20db帯域幅が1.6MHz程度です。NTSCの簡易再生規格(IQとも0.5MHz)に準じた特性です。 | |||
インパルス応答です。上ピークは正確で、下のレベルは低めです。これは窓関数のためと思われます。補間フィルタは15タップ/2倍でしょうか。 ペディスタルレベルとガイド線が振動していますが、クロマにオフセットがあり、グレー(無彩色)にわずかに色がついているようです。 |
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その他の信号を見ます。NTC7コンポジットの12.5Tパルスを見るとクロマがわずかに遅れています。ゲインも多少小さいようにみえます。 Sin(X)/X信号等はエンベロープはきれいに出ています。 |
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総評としては、セットアップがついていること、D/Aの後のフィルタがかかっていないことなどから、信号源としては向いていません。但しモニタ側でフィルタがかかるため、視聴には問題ありません。 以前G400を使用していましたが、それはもっと素直な特性だったと思います。残念ながらAGPの電圧問題で壊してしまったため測定できません。 |
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