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ちょっと古めの下位機種ですが、プログレッシブ出力ができるので購入したものです。最後のころは6千円くらいで投売りされていました。画質に影響する設定は BNR:切、画質調整:スタンダード、デジタルビデオエンハンサー:切 で測定しています。 |
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コンポジット出力 | ||
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改良SMPTEカラーバーをみると輝度レベル,クロマレベル共に大変正確です。バーストレベルも正確です。PLUGEの-4%と104%も正しく再現されています。。 クロマ位相についても、大変正確で、−I、Q信号も問題ありません。 その他気になる点として、PS2同様、クロマサブキャリアのエンベロープが波打っています。画面上では気づかないレベルですが、波形を見ると気になります。 |
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ステアステップで等諧調性をチェックします。 5Stepの波形を見ると立ち上がり部分にわずかにリンキングが見られますが問題ないレベルです。 次にフルスケールのランプ波形ですが、これも問題なく全域(1-254)出力されています。 変調ランプについても、エンベロープの波打ち以外は問題ありません。 |
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スイープ信号で輝度信号の帯域をチェックします。
上が水平スイープ、下が垂直スイープ波形です。3.5MHzあたりから緩やかに減衰し始めます。エイリアスは4.5MHz程度から発生しています。素直な特性ですが、帯域としては狭いほうといえます。エイリアスが出る前の帯域のエンベロープが多少でこぼこしているのは、補間倍率に比して、ポストフィルタ(アナログフィルタ)の切れが悪いことを示しています。 |
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インパルス応答です。上下のピーク共レベルが低くなっています。左右の対称性もあまりよくありません。補間フィルタは5タップ(補間前で)のようにも見えますが3タップかもしれません。 | |||
クロマステアステップのベクトル波形ですが、よく見るとU軸(水平方向の両側のスポットが内側にずれています。これはCb,Crが16-240でクリップ(頭打ち)されていること示します。CCIR601ではCb,Crが16-240の範囲で表されますが、それを超えてもよいことになっています。普通は1-254(mpegなどでは0-255)まで使用されますから、ちょっと異例です。ただし視聴上はまったく問題ありません。 | |||
その他の信号も測定してみましたが、いずれも素直な特性で、PS2に較べるとだいぶ落ち着いた波形になっています。NTC7コンポジットの12.5Tパルスの輝度とサブキャリアのピーク位置がそろっていないのは、水平位置のポジショニングがCCIR601に準拠していないことを示しています。これは視聴上はまったく問題ありません。 | ||||
コンポーネント出力 インターレース | ||
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コンポーネント(YCbCr)出力をチェックします。コンポーネント出力は信号部分0.7V、同期信号0.3Vとなっており、コンポジット信号とわずかに異なります。ここでの計測にはコンポジット信号用の波形モニタを使用していますので、目盛りがわずかにずれますが、信号部分が0-100の目盛りに合うようにレベルを調整しています。
改良SMPTEカラーバーおよび水平スイープをみると輝度(Y)についてはコンポジット信号と同様です。これは概要の欄にも書きましたが、民生用の機器ではコンポジット信号であってもNTSC規格通りの帯域制限をする必要がないためです。 |
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色差(CbCr)については、レベルのばらつき以外は、特性に差があるとは考えられませんので、どちらか一方を観測すればよいため、以下特に記載のない場合はCbを観測しています。
上がCb、下がCrの水平スイープです。信号レベルがNTSCサブキャリア振幅が100IREp-pになるように設定してあるためフルスールになりません。(これはやはりUVが-0.5-0.5になるようにしたほうが良かったかと思います) |
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インパルス応答を見ます。やはり直線補間されているのがわかります。上ピークは正確に出ていますが、下は平坦です。ごくわずかなプリシュートとやや大きめのポストシュートが見えますが、後段の時定数により発生したものと思われます。 | |||
その他の伝達特性をチェックする信号です。Sin(X)/Xが団子のような形をしているのも直線補間のせいです。マルチパルスの3MHz(一番右)のピークが正確に出ている事から、フィルタ(一般的なハイカットフィルタ)がかかっていないことがわかります。 | |||
コンポーネント出力 プログレッシブ | ||
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予想に反して、インターレースの時とはかなり異なった特性を示します。ステップ部分に大きなオーバーシュートが発生しています。スイープ波形を見ると1.8MHz(倍速でスキャンされていますので実際は3.6MHz)あたりを中心に特性が暴れています。それより上では緩やかに下がる素直な特性ですから不思議です。ちょうどサブキャリアの周波数帯ですから何か関係があるかもしれません。 | |||
輝度のインパルス応答を見ます。11〜15タップのフィルタが使用されているように見えますが、上下ともレベルが低く、フィルタ係数もSin(X)/Xからかなり異なるようです。フィルタ係数の設定ミスの可能性も考えられます。 | |||
Cbはインターレース同様クリップするので、Crのスイープを観測します。上が水平スイープ、下が垂直スイープ波形です。こちらはインターレース時と異なりきれいに補完されています。多少エンベロープがでこぼこしますが、大変フラットで、エイリアスも2.8MHz(実際はその倍)まで発生していません。垂直スイープ波形の全体に見られる櫛の歯状のパターンは、垂直方向のフィルタリングにより発生するゲインの減少によるもので、DVDでは原理的に避けられないものです。 | ||
Crのインパルス応答を見ます。11〜15タップのフィルタが使用されているように見えます。上下ともレベルがよく合っています。フィルタ係数も良い形をしています。 | |||
その他の伝達特性をチェックする信号です。Sin(X)/X(拡大図)もきれいな形をしています。 | |||
オーディオ アナログ出力 | ||
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オーディオについてはごく基本的な信号のみ収録していますのでS/N(ノイズ)、歪率、周波数特性等の基本的な特性をチェックします。 計測結果を拡大するにはサムネイルをクリックしてください。文中のリンクはリファレンス波形へのリンクです。 |
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残留ノイズ、S/Nをチェックします。 左上がシステムメニュー表示時でごくわずかな電源ハム(-130db以下)と水平周波数(約15.7KHz)が混入するだけでノイズフロアは-140db程度と優秀です。(6KHzと12KHzにもわずかなピークがありますが外部からの影響の可能性もあります) 右上は無音(1KHz 、-120db 、16bit)再生時で20Hz付近が少し盛り上がるだけでほとんど同じです。これはモーターの影響でしょうか。 下は1KHz 、-120db 、24bitですが、信号ははっきりと識別できますが、無音に較べてノイズフロアが3〜5db上昇します。 |
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歪率をチェックします。左側が16bit、右側が24bit、上段が-10db、下段が-90db、周波数はいずれも1KHzです。 全体に優秀な結果ですが、-10db 、24bitの結果を見ると、2次ひずみが-115db(信号比-105db)程度出ています。-10db 、16bitにも量子化ノイズ(奇数次)に加えて偶数次のひずみが見られます。この原因がプレーヤ側にあるのか、サウンドカード(SoundBlaster X-Fi)の入力側にあるのかすぐには判定できません。近いうちにノッチフィルタを使ってチェックする予定です。 |
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周波数特性をチェックします。左がリニアスープをピークホールドしたもの、右がホワイトノイズを平均(300パス)したものです。いずれも22KHzまで平坦なのが判ります。 →測定する際の注意 |
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オーディオ S/PDIF出力 | ||
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1kHz、-10dbの左が16bit、右が24bitです。24bitでも出力されているのは上位16bitのようです。SPDIFでも20bitや24bitの伝送が可能なようですが、この機種は対応していません。左右で多少高調波の出方が異なっているのは24bitの下位8bitを単純に切り捨てているためと思われます。 | |||
総評としては、値段を考えれば十分良好な画質/音質といえます。輝度信号の周波数帯域がやや狭い点とサブキャリアの波打ちを除けば、基準信号源として使用することも十分可能かと思います。 コンポーネント出力の特性がインターレースとプログレッシブで大きく異なりますが、おそらく復調用のLSIが別々に2組内蔵されていると思われます。プログレッシブ出力の輝度信号の特性がいまいちなのが残念ですが、色差信号の特性ははモニタ上でもはっきりわかるほどプログレッシブ出力の方が優れています。 SONY はソニー(株)の登録商標です。 |
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